コルセットに頼り過ぎではダメです
腰椎椎間板ヘルニアの患者さんのほとんどはコルセットを着用します。常に着用するというわけではないですが、特に痛みが大きい場合は、患部を固定することで痛みを緩和させ、また痛みが起きる姿勢を防止するためにも役立ちます。
これには様々な種類がありますが、初めのうちは軟性のもので装着に慣れていき、そのうちに硬性のものや場合によってはゴム製のもの、さらしなどからバランスのよいものを選択するようになります。
コルセットをすると、特に腹筋が弱くなったり、腹部が時々苦しくなってしまうという患者さんもいます。特に肥満気味の患者さんにとっては苦しい場合が多くあります。
しかしながら、腰椎椎間板ヘルニア自体がある程度修復され、縮むまでは患部を固定する補助具は大切です。無理をかけないようにしながら、腰椎椎間板ヘルニアの収縮を進め、リハビリに備えることはとても大切な手順となります。
軟性のものはそもそも美容目的で使用されたようですが、腰椎をしっかり固定することができ、また動きにも違和感が少ないため、最近では腰椎椎間板ヘルニアの治療目的での使用がとても多くなっています。
スポーツ選手がするようなサポータータイプのものは、運動しながらでも着用が可能なように一見見えますが、やはり使用を継続するとその部分の筋肉は衰えてきてしまいます。
保存療法ではとにかく安静にするという方法を採用する場合もありますが、他の治療方法と併用するケースも多くあります。
ブロック注射を受けた後で装着すれば、例え、腰椎椎間板ヘルニアの痛みがなくても異常な動作を制限することができます。
また、腰椎椎間板ヘルニアの手術後のコルセットも重要な治療の一つです。腰椎椎間板ヘルニアの痛みが激しかった場合、手術後でも痛みが残る場合は多くあり、出来るだけ装着しておくことが必要になってきます。
退院後も用意して、急な痛み、腰椎椎間板ヘルニアの再発に備えることができます。ですが、いつまでも頼っているのは大変危険です。ある程度痛みが治まったら出来るだけ外すようにしてください。
そして、積極的に筋力トレーニングを行うようにして、骨を支えている筋肉や腱を強化していくよう努力してください。筋肉や腱が鍛えられていくと自然と腰椎椎間板ヘルニアの痛みも改善し、コルセットも必要なくなってくるはずです。