腰椎椎間板ヘルニアを治す正しい治療方法


腰椎椎間板ヘルニアは、基本的に安静にすることを主体とした、保存療法がもっとも有効です。時間をかけてじっくりと取り組まなければなりません。保存療法では、牽引や薬剤の投与、神経ブロックや温熱療法などが試行されます。
腰椎椎間板ヘルニアによる、足のしびれや痛みが強い際には、出来るだけ楽な姿勢での安静を心がけ、出来れば横を向いて寝ているようにしてください。マッサージなどで刺激すると、腰椎椎間板ヘルニアの症状が悪化してしまう可能性が高いので注意すべきです。
また、コルセットによる安静もあります。装着すれば最初は違和感が伴いますが、腰椎椎間板ヘルニアの痛みやしびれが酷いときには出来るだけ装着しておくことをお勧めします。
腰椎椎間板ヘルニアの急性期にともない、激しい痛みで起き上がれないという時には、コルセットを装着することで一段と動きがよくなる場合がほとんどで、トイレなどに立っていくことも出来るようになる場合が多くあります。
薬物療法としては、消炎鎮痛薬や筋緊張弛緩薬などが疼痛の軽減策として有効です。より疼痛などが激しい場合には、硬膜外ブロック注射や神経根ブロック注射などのブロック療法を試行します。
その他にも、運動療法などで腰椎を強化する筋力トレーニングは、腰椎椎間板ヘルニアにとても高い効果を発揮します。
腰椎を支えている筋肉や腱を強化、トレーニングすることによって、腰回りを筋力でサポートすることが出来るようになるため、腰椎椎間板ヘルニアの痛みを軽減することが可能になります。
高齢者の方には大変なこともあると思いますが、日常生活の中でも少しづつ取り入れ、積極的に筋力をつけるように心がけてください。もし、通われている病院などに理学療法士などが在籍しているようであれば、一度、相談してみると良いでしょう。
腰椎椎間板ヘルニアは、ほとんどの場合3カ月以内の保存療法で軽快に向かうことが多いです。しかしながら運動麻痺があったり、排尿、排便障害が出現した場合、などは手術療法が選択されます。手術に至るのは30%未満程度です。
腰椎椎間板ヘルニアの手術は後方からの椎間板切除術が一般的です。また、肉眼の目視下手術のほかに、顕微鏡や内視鏡を用いて出来るだけ低い侵襲を与えながらする術式があります。
ほとんどの手術方法はヘルニアの切除のみで対応できますが、同一椎間板での複数回手術の場合や巨大ヘルニアの場合では、固定術を追加して行うこともあります。
腰椎椎間板ヘルニアの手術をするとなると心の準備が必要になるでしょう。その上で医師とのコミュニケーションはとても大切です。入院は一週間は見ておいたほうが良いと思います。その他、費用についても検討しなければなりませんし、手術をする病院を決めることも大事です。
このように、腰椎椎間板ヘルニアが悪化して、手術になるとお金と時間がとてもかかってしまいます。このようなことになる前に、少しでも腰の痛みを感じたらいつまでも放っておかずに、1日も早い治療をするように心掛けることが改善の早道になってきます。
