男女の発生比率


腰椎椎間板ヘルニアの発症確率として男女別で比較してみると、おおよそ2~3対1の割合で男性の方が女性よりも発症することが多いとされています。
これはデスクワークなどの会社勤めや、立ちっぱなしの仕事をしている男女の比率がおおよそ同じくらいなのに対し、運転手や力仕事などの腰椎へ負担のかかるとされる職業に就いているのが、女性よりも男性の方が多いということが理由の一つとして挙げられると思います。
更に、男性の方が女性よりも一生のうち比較的働く期間が長いということも影響しています。また、男性の場合は一度、腰椎椎間板ヘルニアを患っても業務を休むという選択をする患者が少ないので、治療をしながら働き続ける人が多いです。
そのせいもあり、腰椎椎間板ヘルニアを完治するまでの時間が自ずと長くなってしまい、安静にしている時間も少なくなってしまうことから、症状の長期化や慢性化に繋がりやすいと言われています。
早く社会復帰しようとすることから長期化・慢性化へと繋がることによって、腰椎椎間板ヘルニアの完治までの期間が長くなると同時に、再発の確立や悪化の可能性も高くなるので、再発の割合も女性より男性の方が多いようです。
休職期間などを取ると治療に専念出来ますが、なぜそれをする男性が少ないのかというと、それは現代社会の問題の一つである不況に深く関わりがあると思います。
一度長期間会社を休んでしまうと肩身が狭くなり、最終的に退職をしてしまうというケースが男性には多く見られます。退職をしてしまうと職を探すことから始めないとならないために、退職に繋がる可能性のある長期休職を避けようとする傾向にあります。
しかし、腰椎椎間板ヘルニアは悪化すると後遺症や合併症などを併発する可能性がある決して軽くはない病状を発症することがあるので、しっかりとした治療期間を確保することが大切です。
腰椎椎間板ヘルニアの後遺症を持ちながら社会復帰する男性患者も多くいますが、そのような患者は何度も再発を繰り返してしまい、いつまで経っても完治させることができません。
長期休職を取ることはとても勇気のいることだとは思いますが、上司などによく相談した上で理解を示してもらい、1日も早く腰椎椎間板ヘルニアを完治させることがとても大事だと思います。
年齢を重ねるごとに腰椎椎間板ヘルニアの完治率は低くなってきますから、出来るだけ若い年齢での対処が必要となってきます。
